― この仕事がないと困る人がいる。
現場で「ありがとう」と声をかけられる日々 ―
給排水管清掃の仕事は、普段あまり意識されることがありません。
水が流れるのが当たり前、トイレが使えるのが当たり前。
その「当たり前」が続いている限り、私たちの仕事が話題になることはほとんどありません。
けれど、その当たり前は、何もしなくても保たれているわけではありません。
もし排水が詰まり、水が逆流し始めたらどうでしょう。
トイレが使えなくなるだけでなく、台所では水が流れず調理ができない、洗面所や浴室では手洗いや入浴ができないといった状態になります。
マンションで起これば、住民の生活そのものが止まり、階下への被害やクレームにもつながります。
学校で起これば、トイレや手洗いが使えず、授業や給食の継続が難しくなります。
病院や福祉施設では、衛生管理に直結し、利用者の安全に関わる問題になります。
排水トラブルは「少し不便」では済まず、人が集まる場所ほど影響が大きく広がります。
だからこそ、給排水管の管理や清掃は、問題が起きてからではなく、起きる前に必要とされる仕事なのです。
給排水管清掃の仕事は、決して目立つ仕事ではありません。
作業の多くは、床下や配管の中など、人目につかない場所で行われます。
それでも、社会が止まらずに回り続けているのは、こうした見えない仕事が支えているからです。
現場で作業を終えたあと、管理の方や利用者から「助かりました」「これで安心です」と声をかけられることがあります。
派手な言葉ではありませんが、その一言で、自分たちの仕事が誰かの生活を守っていると実感できます。
給排水管清掃は、表には出ませんが、確かに人の役に立ち、現場で「ありがとう」を直接もらえる仕事です。
社会を下から支える実感を持てることが、この仕事の一番のやりがいかもしれません。