排水管の詰まりを「少し流れが悪いだけ」と放置してしまうと、思わぬ被害を招くことがあります。ここでは、実際に起こり得る代表的なケースを紹介します。
まず多いのが、台所の油詰まりです。調理後の油をそのまま流すと、時間とともに固化して管内にこびり付きます。やがて排水が逆流し、シンク下から汚水が溢れることもあります。床材が腐食し、修繕費が十万円以上に及ぶことも少なくありません。
次に、浴室や洗面所の髪の毛詰まりです。髪の毛や皮脂、石けんカスが絡み合うと排水が止まり、逆流や悪臭、カビの発生を招きます。衛生環境が悪化し、清掃だけでは解決できない状態に陥ることもあります。
さらに集合住宅では、一部の住戸の排水不良が縦管を通じて他の階に波及するケースもあります。上階の排水が下階の天井に漏れ出すと、壁紙の張り替えや補修工事が必要になり、被害は数十万円単位になることもあります。
排水の流れが悪いと感じたら、早めに専門業者へ相談を。軽度の詰まりも放置すれば確実に悪化します。日常点検と定期清掃こそが、被害を防ぐ最善の対策です。